各施設の個性を生かしながら、
お客さまと共に地域を
盛り上げていきたい。
德山 裕樹
YUKI TOKUYAMA
2016年 新卒入社
企画・広報・マーケティング部
「どうすれば実現できるか?」を考える癖がついた。
2016年にTMDへ新卒入社し、1年目は「たまプラーザ テラス」で施設管理を学びました。その後、㈱SHIBUYA109エンタテイメント(以下、109E)がTMDから分社化するタイミングで、そちらに出向になりました。109Eには5年半在籍し、最初の3年はエンタメ特化型のポップアップストアを担当し、後半の2年半は公式SNSの運営やプロモーション外部販売の新規事業やデジタルマーケティングも担当しました。私自身はそれまでSHIBUYA109に足を運んだことはあまりなく、出向してからは驚きの連続でした。初出勤の日は、当時立ち上がったばかりのポップアップストアのオープンの日。大人気アイドルグループのお店で、あまりの人気に昼過ぎには新規の並びをお断りするほどの大行列で、看板を持って必死に案内をするという忘れられない初日となりました。この経験により、その後も頻発する大型イベントへ対応する心構えができ、現場オペレーション能力の獲得につながったと感じています。ポップアップストアは年に22回ほど店舗入れ替えをしていたため、協業先の交渉・開店準備・営業フォローを常に並行して行うことが私の仕事でした。常に新しいこと、面白いことを実現することが是とされていたので、「どうすれば実現できるか?」を考える癖がついたと思います。そのほか、全国のSHIBUYA109で行うアーティストやキャラクター、映画などとの全館タイアップキャンペーンも担当しており、本社部門の在籍でしたが、渋谷店に足を運ぶことは多く、1日に何度も現場と本社を行き来していました。また、シンボリックな施設だからこそ、ベンチャー企業やスタートアップ企業の方々の挑戦の場としても引き合いが強く、さまざまな企業と新たなサービスや機器のトライアルを実施することができ、視野を広げることができました。渋谷・若者・エンタメ・ファッションなど明確なブランドイメージがあり、尖った企画への挑戦や若者の意見の反映がしやすい風土から、新たな取り組みや事業にたくさん挑戦できたと感じています。
「TMD=地域を盛り上げる存在」を目指して。
2022年にTMDに戻り、当時の企画部所属になりました。明確なブランドイメージがあったSHIBUYA109とは異なり、TMDの各施設にはそれぞれ異なる個性があります。TMDは東急線沿線を中心に複数施設を運営し、スケールメリットを生かせる強みがある一方で、施設の個性、地域の特色、規模や運営体制などが異なるため、各施設に合わせてチューニングしていく難しさもあり、それが自分にとって新たな挑戦となっています。
2024年4月の組織改正で企画・広報・マーケティング部となった部署で、「FIND
LOCAL」という地域共創プロジェクトを担当しています。これは各施設が長年取り組んでいる地域連携をさらに強化し、まちの魅力を発信することで「選ばれるまち・施設」を実現するためのプロジェクトで、2023年7月にローンチしました。TMDの地域連携の取り組みを「FIND
LOCAL」という共通の合言葉で外部へ発信し、「TMD=地域を盛り上げる存在」としての認知度や影響力を高め、お客さまとの接点拡大を目指しています。「FIND
LOCAL」の公式サイトやInstagramで地域の魅力的な店舗やスポット情報を発信するメディアを運用しており、SHIBUYA109でSNS運用を担当した経験をベースに、このプロジェクトに合わせて工夫しながら運用しています。地域の情報発信だけでなく、昨年10月には「FIND
LOCAL FES 2023」という独自イベントを「たまプラーザ
テラス」と「青葉台東急スクエア」で計3日間開催しました。通常は各施設担当者がイベントを企画しますが、青葉区内の施設として一緒に地域連携を強化しようという両施設の意向が一致し、「FIND
LOCAL」担当の私を含む3部署で打ち合わせを重ねながらコンテンツを練り上げ、企画から調整、行政へのお声掛け、運営まで一緒につくり上げていきました。初日は地域の社会福祉法人や関係団体の方々にイベントを開催いただき、2・3日目は地域の店舗に出店いただくことで、出店した事業者の方からは「商業施設を通すことでお客さまとの接点が広がり、認知拡大につながった」、お客さまからは「地元に魅力的な店舗があるのを知ることができた」などうれしいお声をいただきました。
地域にあったサービスやモノを提供することで、
地域で必要不可欠な存在になる。
「くらしに、スポっと!」という地域の皆さまのくらしに、スポっとはまるサービスやモノを提供するプロジェクトにも携わっています。施設の利便性を高めるため、モバイルバッテリーのシェアリングサービスや宅配BOX、ベビーカーレンタルやカーシェアなど、各施設のお客さまのニーズにあったサービスの導入を推進しています。各施設が個々に新たなサービスやモノを探すのではなく、私が窓口となって外部情報の収集・社内情報の集約を行い、全施設に情報を共有しています。また、施設での導入の際にはサポートも行い、複数施設での導入時はまとめて交渉を行います。東急グループには「東急アライアンスプラットフォーム(以下、TAP)」というスタートアップやベンチャー企業の新しいサービスや事業の発掘の場があり、「くらしに、スポっと!」ではスタートアップの実証実験にも積極的に協力しています。昨年は、TAPに参加していたヘアアイロンシェアリングサービスの実証実験を「みなとみらい東急スクエア」のパウダールームで行いました。みなとみらいの非常に風が強い立地特性など、マーケティングデータに基づいて需要があると仮説を立てて実施したところ、非常に好評を得ました。
リアルとデジタルの両方でお客さまの反応を感じられる。
商業施設という場は日々多くの人が訪れ、まちに与えるインパクトが大きいため、責任感と楽しさを感じながら仕事をしています。イベントでは直接お客さまの反応を見ることができますし、SNSでは投稿によって「いいね」の数や反応が大きく異なります。リアルとデジタルの両方でお客さまの反応が感じられるのは非常に面白く、やりがいにつながっています。また、東急グループ全体で見ると顧客の数や層がさらに広がり、さらなる可能性を感じています。私はTMDのデジタルマーケティング担当として、TOKYU POINT会員さまとの接点を増やし、深めるため、アプリの活用や新たなサービスの検討など、グループ全体での取り組みにも携わらせてもらっています。1社では難しい取り組みも、グループ規模で挑戦ができることに面白さとやりがいを感じています。
さまざまなことにチャレンジするため、
後輩育成にも力を入れたい。
TMDがSC運営会社から商業企画運営会社への挑戦を掲げる今、「FIND LOCAL」は重要なプロジェクトだと感じています。「FIND LOCAL」を通じて、商業施設がもっと地域の行政や事業者の方々から求められる存在になり、地域のお客さまと行政や事業者の皆さまをつなぐハブになりたいと考えています。将来的には、地域の皆さまが開催するイベントや取り組みで日々施設が盛り上がるような状態を生み出していきたいです。また、地域のお客さまと共につくる企画も行ってみたいです。例えば、小売りやメーカーであれば商品開発の際にSNSを活用した顧客投票企画を開催するなど、商品やサービスができる前の段階からお客さまにも関わっていただくことで、みんなでつくったというストーリーや意外性のあるアイデアを付加し、商品の価値を高めることができます。「店舗スタッフが選ぶ地域の名店ランキング」など、お客さまに近い店舗スタッフ目線のコンテンツをつくることも、商業施設がお客さまにとってより身近な存在となるきっかけになり、店舗スタッフもお客さまとの距離が縮まり、やりがいにつながるのではないでしょうか。私は、常に新しいことに挑戦していたいですし、新しいことに挑戦をする人のサポートがしたいとも思っています。今後は、現在取り組んでいることを体系化することや、後輩の育成にも挑戦したいと思っています。
2024年5月現在